西部湯瓜のshow論文

考えたことのメモなど

『トゥルーマン・ショー』論

これまで、たくさんの映画を観た中で、わずかではあるが、時に、名シーンと出会った。
今回は、名シーンを持つ映画を一つ紹介しようと思う。(以外、ネタバレ無し)

アンドリュー・ニコル監督の『トゥルーマン・ショー』だ。

この映画を観てもらえば、どこが名シーンかは一目瞭然だろう。全てを疑い始めた主人公を、親友が川辺(海辺だったかもしれない)で説得するシーンだ。

このシーンの凄さは、悲しさで泣けてくるのに、おかしさで笑えるところにある。たった一つのシーンが喜怒哀楽の全てを感情を呼び起こすのだ。こんなシーンは、他の映画で出会ったことがない。悲しいシーンがあったとして、例えば、それは誰かが死んだシーンだったとしよう。普通、ここで爆笑はしない。あるいは、スポ根映画で主人公のチームが優勝した瞬間に笑顔がこぼれても、それは嬉しさの笑顔だろう。涙がこぼれても、それも嬉しさの涙だろう。ところが、『トゥルーマン・ショー』のこのシーンでは、悲しさと怒りがこみ上げるのに(ここで扱っているのが、理不尽な人権剥奪というシリアスな問題だから)、お腹が痛くなるくらい馬鹿馬鹿しい笑いが生まれている。

シリアスとコメディの共存。映画史に残る、一度は観ておくべき名シーンの一つと言えるだろう。ちなみに、『トゥルーマン・ショー』は作品全体を総合しても名作と言える映画だ。

 

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