西部湯瓜のshow論文

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映画『リバーズ・エッジ』公開前に、個人的な注目ポイントについて書いてみる。

いまを生きる若者たちが経験する心の揺らぎ、憎らしくもかわいげのあるリアルな恋愛、その背景にある独特の空気感をスタイリッシュに描いてきた岡崎京子。1993〜94年にかけて雑誌「CUTiE」(宝島社)で連載された彼女の代表作「リバーズ・エッジ」は、今なお青春漫画の金字塔として時代も世代も超えて熱狂的な支持を集めています。そして今回20年以上の時を経てついに映画化! 2018年2/16(金)全国ロードショーとなります!!

イントキブログより引用(http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/16481)。2017.12.19

 

漫画『リバーズ・エッジ』が映画化されるという。

原作の漫画はとても面白い漫画だった。ただ、ひとつだけ解せない点があったのをよく覚えてる。

それは山田一郎だ。

この登場人物についてWikipediaによる説明を引用しよう。

ハルナと同級生の美少年。学校の不良である観音崎達にいじめられている。女子に人気があり一緒に遊ぶこともあるが本人はゲイであり、学校の中では上級生に片想いをしている。自分が見つけた死体を、「宝物」と呼んでいる。ゲイであることをカモフラージュするため田島カンナと付き合っている。

漫画を読んだとき、山田一郎に関する重大な矛盾が気になり、どうしても消化できなかったのだ。そして、僕は未だに理解が追いつかないままでいる。その矛盾とは、何を隠そう、山田一郎が不良たちにいじめられながらも、モテていたことである。

 

スクール・カーストを取り上げるまでもなく、学校という奇妙な閉鎖社会には、独特の秩序がある。僕たちは学校モノの物語を読むとき、学校が持つ特有の秩序について前提知識を有したうえで、話を理解している。だから、些細な行動ひとつひとつに登場人物の感情の機微を読み取れるのだ。

 

山田一郎という男子生徒はいじめられているのに、モテている。あまりに特異な設定に僕は面食らった。いじめられている男子生徒がモテるといった例を寡聞にして知らないからだ。漫画を読み終えてすぐ、大学の友人たちに、それぞれの中高時代に同様の例がなかったか聞いて回ったほどだ。
他所の学校の女子にモテているというのであれば、理解できる。学外の女子たちは、その男子がいじめられっ子だという文脈を知らないからだ。しかし、山田一郎は所属の学校でモテていた。作者・岡崎京子は女性である。女性ならば、なおさら、モテる男子に関して確かな洞察があるはず。容姿の美しさを圧倒する文脈の破壊力を知っているはずなのだ。どうして、こんな設定にしたのだろうか。僕には、ついに分からなかった。

 

今回の実写化では、この点に注目したい。映画で見れば、矛盾した設定の意味が読み解けるかもしれない。いや、もしかすると、映像を見れば、なんの違和感もなくすんなり腑に落ちるのかもしれない。そんな期待を持って、映画の封切りを待ちたいと思う。

 

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リバーズ・エッジ オリジナル復刻版

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